肥満と睡眠の深〜い関係とは?


睡眠が不足すると…

全く睡眠と関係がなさそうなのに、意外と密接な関係があるのが肥満です。睡眠が不足すると肥満になりやすいのは確かなようです。特に良くないのが、1日の平均睡眠時間が4時間以下の人です。睡眠時間が4時間未満の人は、それ以上寝ている人の3倍近くも肥満を自覚している人が多いのです。

カギとなるホルモン「レプチン」

睡眠不足と肥満をつなげるカギが「レプチン」と呼ばれるホルモンです。発見されたのは1990年代に入ってからで、脂肪細胞から分泌されるホルモンの1つです。通常であれば、体内の脂肪量が増えると、食欲を抑える働きのある「レプチン」の分泌量が増えて、食欲を増進させる「グレリン」の分泌量が減ります。これによって食べ過ぎを防いで、体重の増加を抑えることが出来ているのです。

ストレスや生活習慣の乱れで

しかし、ストレスが多すぎたり生活習慣が乱れたりして、自律神経のバランスを崩してしまうと、レプチンの分泌がされにくくなります。ストレスを和らげ、自律神経バランスを維持するために有効なのが、質の良い十分な睡眠なのです。睡眠不足によって肥満になってしまうと、糖尿病や睡眠時無呼吸症候群になりやすくなります。すると糖尿病による夜間頻尿や、睡眠時無呼吸症候群による中途覚醒などによって睡眠の質が悪くなります。こうして不眠の悪循環に陥るのです。

寝過ぎてもダメ!

統計上は6〜7時間の睡眠の人が内臓脂肪を最もためにくいと言われています。不眠は良くないのですが、たくさん寝れば良いというわけではありません。先ほどの調査によれば、8時間以上寝ている人は5時間から7時間寝ている人と比べて、1.3倍ほど肥満を自覚している人が多かったのです。長い睡眠をとることは日中の活動量の減少を招いて、ひいては基礎代謝の低下をもたらすようです。

    

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