この食事は…乳がんに良いの?悪いの?


大豆食品

一時、大豆食品や大豆イソフラボンが乳がんの予防につながるということが話題になりました。たしかに40〜50代の女性を調査したところ、みそ汁を飲む人ほど乳ガン発生率が少ないという実験結果が出ています。しかし、その他にも様々な研究が行なわれていて、現在のところ、大豆食品や大豆イソフラボンが乳がんの予防に確実につながるという結論は出ていません

乳製品

乳製品を多く摂取すると乳がんリスクが上がると心配する声も聞かれます。しかし、実際には2000年以降の研究には、乳製品の摂取と乳がん発症の関連を認めるものはほとんどありません。逆に、乳がん発症の危険性を減少させるとする報告もあります。結局、乳製品においても大豆食品と同じように、乳がんに良いものか悪いものかについては結論が出ていません。これらに関しては、適量である限り普通どおり食べるのが良いでしょう。

肥満は要注意!

食品に関してではないのですが、食事に関することで大切な危険因子が指摘されています。それが肥満です。脂肪が多くなると、脂肪細胞から女性ホルモンのエストロゲンが分泌されます。そして、このエストロゲンが乳ガンの成長を促進させてしまうようです。更に、同じ乳ガンを患っている人の中でも、体重が重い女性はより病気が悪化しやすく、再発率も高いという研究結果もでています。

アルコールとタバコはダメ!

食べ物ではないですが、アルコールは「乳がんのリスク因子」と言われています。どのようなメカニズムで乳がんの発症に影響を与えているかは解明できていませんが、摂取量が増加するほどリスクが高くなるようです。ワインならグラス2杯、ビールなら中ジョッキ1杯、日本酒なら1合程度までは、リスクを高めることにならないと言われています。さらに、喫煙についても確実な危険因子と言われています。

    

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