ヨーロッパでは昔から利用 〜炭酸温泉〜


炭酸泉とは?

炭酸を温泉で楽しみながら、身体に良い効能を取り入れることも出来ます。炭酸を多く含む温泉は、一般的には“炭酸泉”という呼び名で知られていますが、泉質名は「二酸化炭素泉」と言います。お湯1リットルあたり1000mg以上の二酸化炭素を含むものが、これに該当します。

炭酸泉の特徴

炭酸泉の源泉は炭酸が抜けにくい40度以下のところが多いため、心臓に負担がかかりにくく、ゆったりと長湯を楽しめます。炭酸の効果で血行が良くなるので、湯の温度が低めであっても、実際より2〜3度温かく感じられます。身体の芯から温まり、湯冷めしにくいのが特徴です。温泉になっている所では、湯船につかるだけでなく、飲用として利用している所も多くあります。

ヨーロッパには多い

ヨーロッパでは天然の炭酸泉が多く湧き出しています。そのため昔から炭酸温泉が親しまれてきて、自然と健康に良いことが分かられていたようです。その歴史はなんと古代ローマ時代にさかのぼります。「飲むと健康になる」「浸かると疲れがとれる」などと言われて、療養目的で利用されてきました。「心臓の湯」「血圧の湯」などと呼ばれるものもあり、循環器系疾患への効果は広く知られています。

日本には非常に少ない

しかし日本では、全国の温泉の0.6%程度しかないので、炭酸泉はあまり知られていません。火山活動が活発な日本では温泉の多くが高温のため、高温の温泉では二酸化炭素は抜けてしまうのです。また、ヨーロッパに比べて二酸化炭素を発生させる有機物を含んだ土壌が少ないことも原因です。炭酸水として有名な温泉が大分県の長湯温泉です。この地区では至る所に炭酸水の湧出口があり、お米を炊くのにも使えるほどだそうです。日本には炭酸泉は少ないので、炭酸ガスの発泡を取り入れた入浴剤を代用として使うのも良いでしょう。

    

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