炭酸飲料「コーラ」の意外な使われ方とは?


悪いイメージの代表だけれど…

“炭酸飲料は身体に悪い”というイメージの代表格であるのがコーラでしょう。「コーラで骨や歯が溶ける」という都市伝説のようなものがあるほどです。コーラを飲んだだけで体内の骨が溶けるというのはウソですが、このコーラの溶かす作用が、実は医療現場で薬として活用されているのです。

胃の中の石を粉砕

人の体には時に石状のものが出来てしまうことがあり、胃の中にもこうした固まりが出来てしまうことがあります。摂取した食べ物や異物が、胃の中で科学的変化をして、結石化してしまうのが原因です。カルシウムの固まりですが、ほうっておくと腸に詰まって命に危険を及ぼしかねません。この胃石を失くすためにコーラが使われます。コーラを長時間浴びせ続けることで、胃石を粉砕するのです。コーラに含まれる炭酸とリン酸には、カルシウムを溶かす働きがあるからです。

歯は酸性に弱い

一方、「コーラが歯を溶かす」というのはあながち嘘とも言えません。歯の表面はエナメル質と呼ばれる硬い組織で出来ていて、削るためにはダイヤモンド粒子が付いた器具を高速回転させて使うほど硬いものなのです。その超硬質なエナメル質の弱点が、実は酸なのです。歯が酸性の強い状態に長時間さらされていると、その表面が溶ける危険が無いとは言えないのです。

コーラはかなり強い酸性食品

酸性であるかどうかの数値はpH(ペーハー)で表され、7.0が中性となり、この数値以下の場合は酸性の食品になります。さらに、pHが5.5以下の場合は歯を溶かす危険があります。色々な酸性食品の中でも特に酸性が強いのが、pH2.2という数値がでるコーラ飲料です。もちろん酸性の食品を食べたからといって、すぐに歯が溶けて問題になることはありませんが、過度に摂るのはやはり良くないのです。

    

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