「何かに“対抗する”ための薬だろう」と分かりますが・・・何に対して対抗しているのでしょうか?抗生物質を理解する上でキーとなる言葉が、「細菌」「真菌(カビ)」「ウイルス」です。何を殺せるかによって、抗生物質は3つに分けられます。
≪抗菌薬≫ 細菌による感染症に対抗するものが抗菌薬です。細菌の一番外側にある細胞壁を壊したり、細胞の生存に必要なタンパク質を作らせないようにしたりすることで、細菌に対抗する薬です。代表的な薬は、肺炎や中耳炎に効くペニシリンです。 ≪抗真菌薬≫ 真菌(カビ)による感染症に対抗するものが抗真菌薬です。カンジタ菌や白癬菌(水虫)などに効く薬が代表例です。 ≪抗ウイルス薬≫ ウイルスによる感染症に対抗するものが抗ウイルス薬です。最も代表的な例がインフルエンザウイルスに効くタミフルなどです。