こんなに変わった!?〜治療の新常識〜


以前は対処療法

「関節リウマチ」の治療が、根本的に変わりつつあります。以前は、痛みや腫れなどの症状を和らげるといった対処療法だけでした。しかし最近は、新しい治療薬が開発され、関節リウマチの治療に新しい展望が見え始めています。

「関節リウマチ」の変わる常識

関節リウマチは研究が進み、以前は常識と考えられていたことが覆されています。例えば以前は、関節リウマチによって骨や関節が破壊されるスピードは、発症直後が遅く、年月が経つにつれて早くなると考えられていました。しかし実際は、関節の破壊されるスピードは、発症後3〜4年間の間が早いのです。また、関節リウマチになっても寿命には影響しないと認識されていましたが、平均寿命も10年近く短くなることが分かってきました。

最初から薬物治療

そこで、関節リウマチと診断された最初の段階から、高い治療効果を期待できる抗リウマチ薬を中心とした薬物治療を行なうようになってきました。痛みや腫れを和らげることを目的にしていた治療から、骨や関節の破壊を防ぐ治療へ、さらには、骨や関節の破壊を修復して治すことを目的とした治療へと変わってきているのです。

早めの診断が大切

大切なことは、早く確実に関節リウマチであるかの診断を受けられることなのです。2009年に新しいリウマチ診断基準が作られたのも、かかりつけ医が早期にリウマチ診断をしやすくなり、リウマチ専門医への迅速な紹介を期待してのことなのです。ただし、新しい診断基準によって早期患者の発見が容易になる半面、関節リウマチでない患者を、誤ってリウマチと診断する可能性は否定できませんので、慎重に運用することが求められています。

    

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