激しい下痢と嘔吐がでる 冬のウイルス


1月に多い食中毒

食中毒は梅雨時や夏に多いイメージがありますが、最近は1月に起こる食中毒がかなり増えています。その主な原因がノロウイルスなのです。ノロウイルスは手指や食品などを介して経口で感染し、ヒトの腸管で増殖し、おう吐・下痢・腹痛などを起こします。

牡蠣(カキ)はしっかり加熱

ノロウイルスは、生ガキなどの二枚貝の内臓に含まれていることが多いです。食品の中心温度85℃以上で1分間以上の加熱を行えば、感染性はなくなるので、きちんと火を通すように気をつけましょう。健康な成人は軽症で回復する場合が多いですが、子どもやお年寄りは重症化する場合もあります。身近な人の間では2次感染するので、子供やお年寄りの周りの人たちも注意しましょう。

さらに怖い ロタウイルス

小さなお子さんがいる方には、ノロウイルス以上に気をつけてほしいのが、ロタウイルスによる感染症です。嘔吐、下痢、発熱などが主な症状で、下痢では米のとぎ汁のような白色の便が特徴です。下痢が激しいですが、下痢止めを使ってしまうとウイルスが排泄されずに、かえって病状が長引いてしまいます。特に乳幼児では脱水症状に気をつけて、吸収の良いイオン飲料などでしっかり水分補給しましょう。

一番の対策は手洗い

ノロウイルスやロタウイルスに対する抗ウイルス剤はありません。ノロウイルスやロタウイルス患者の嘔吐物や便中には、大量のウイルスが含まれています。これらのものが回りまわって、他の人の口に入って感染するのです。こうした汚物処理後はもちろんですが、普段から食事前やトイレの後などに、せっけんを使ってしっかり手洗いをすることが、一番の予防法です。

    

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