亜鉛が不足すると…味覚障害や不妊の原因に


必要量の半分しかとれていない

亜鉛を必須成分とする酵素は200種類以上もあり、亜鉛は身体にとって大切なミネラルです。男性は15mg、女性は12mg以上摂ることが望ましいのですが、現在の日本人の摂取量は6〜9mgと言われており、かなりお粗末な状況です。

不足すると…味覚障害の原因に

食べ物を食べても「味がしない・・・」という、いわゆる味覚障害の人が10代や20代の若年層に増えています。その主な原因が、実は亜鉛の欠乏なのです。なぜ亜鉛が不足するのか?その理由のひとつが、出来あいのお弁当やファストフードの食べ過ぎです。こうした食品に多くの食品添加物が含まれ、そうした添加物には亜鉛を体外へ排出する作用をもつものが多いのです。亜鉛は脳の活動に不可欠な酵素を作り出す働きもあり、若年層の亜鉛不足はより深刻な悪影響が懸念されます。

不妊の一因にも

さらに、亜鉛の欠乏は女性にとって特に重大です。亜鉛の欠乏は不妊の一要因にもなっているからです。亜鉛は、卵胞刺激ホルモンと深く関わっていて、亜鉛の欠乏によりホルモンや卵巣の働きが悪くなり、生理不順を引き起こします。卵子にも亜鉛が多く含まれており、亜鉛が欠乏すると妊娠しにくくなってしまうのです。

こんな食品を食べよう

亜鉛を多く含む食品は何といっても牡蠣(カキ)で、牡蠣100gだけで1日の必要量がとれるほどです。その他、魚介類や牛肉などにも多く含まれます。ゴマやナッツ類などにも多く含まれ、一度にたくさん食べられませんが、毎日少しずつ取りましょう。亜鉛は吸収されにくいミネラルなので、ビタミンCやクエン酸など、亜鉛の吸収を助けてくれる栄養素と一緒にとるのも良いでしょう。

    

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