甲状腺の病気〜3つの分類〜


甲状腺の病気には色々ありますが、大きく分けると以下の3つになります。

【甲状腺機能亢進(こうしん)症】

甲状腺ホルモンの分泌が増えてしまう疾患です。
身体の新陳代謝が必要以上に高められてしまいます。ですから年中、暑がりになる、汗がでる、だるくなるといった症状が出て、更年期障害などと間違われやすいのです。

【甲状腺機能低下症】

甲状腺ホルモンの分泌が少なくなる疾患です。
甲状腺の働きが衰えて、冷え・皮膚の乾燥・無気力・もの忘れ・いつも眠い・受け答えがゆっくりになるなどの症状がでます。うつ病と間違われたり、単なる怠け者と周囲に決めつけられて、つらい思いをすることもあります。

【結節性甲状腺腫】

甲状腺内に腫瘍ができる病気です。
甲状腺の腫瘍は増えていますが、それは健診での発見率が上がっているからです。頸部の超音波検査の精度が良くなり、しこりが見つかった人が「要精密検査」と診断されて、甲状腺の専門医を受診するようになっています。
甲状腺の腫瘍は、大部分が良性のものと言われています。悪性の場合でも、甲状腺ガンはおとなしいタイプが多いです。しこりが見つかっても過剰に心配せず、どんな性質のしこりなのか、甲状腺の専門病院や総合病院の内分泌科などで、専門医に診断してもらうことが大切です。

※副甲状腺の病気

副甲状腺の病気はまれですが、副甲状腺にも「副甲状腺ホルモンが過剰になる病気」があります。副甲状腺ホルモンが過剰に分泌されると、骨からカルシウムが血液中に溶け出して、血液中のカルシウム値が高くなり、これが尿中に多量に排出されます。すると、骨が弱くなって腰痛や関節痛を起こしたり、骨折したりすることがあります。また、尿路結石が出来る場合もあります。

    

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