命の危険さえある拒食症


どんどん増えている拒食症

最近は拒食症にかかる人が増え、日本では若い女性のうち、1000人に1人くらいいると言われています。米国ではさらに多く、100人に1人くらいの割合でいると言われています。拒食症は、さまざまな精神疾患の中でも、最悪の状態にすすんでしまう確率が高い病気です。軽度でも3%の人が、重度の場合は20%もの高い確率で命を落としてしまうのです。

本人の自覚は・・・ないことが普通

なぜ拒食症が命の危険があるほど重症になるのか?と言えば、何よりも「本人に病気の認識がない」ことが挙げられます。認識がないどころか、周囲の人が痩せすぎを指摘し、治療すべきとアドバイスしても、聞き入れることが出来ないのです。自分から医療機関を受診することは、むしろ少ないのです。

周囲の人たちが、医療機関に連れていくべし

家族などの周囲の人間が“そのうち本人が気付くだろう”と、本人に判断を任せているうちに、状況を悪化させます。家族や学校の先生などが早期発見し、早めに医療機関を受診させることが、とても大切なのです。また、摂食障害の専門医はまだまだ少ないので、受診できるまでにかなり時間がかかる場合もあります。前ページの診断基準に当てはまるようなら、すぐに医療機関を受診(受診予約)した方が良いでしょう。

遺伝との関係は?

最近は摂食障害に関しての研究もすすみ、「大きな要因として遺伝もあるのではないか?」と言われています。家族間での摂食障害歴と発症率を調べた時に、発症歴がある人の血縁者は、通常の10倍もの確率で摂食障害を引き起こすというデータがあるのです。ただし、「同じような家庭環境にいて発症しやすいだけで、遺伝的なものではない」とする意見もあり、遺伝が関係しているのかどうかは、議論されているところです。

    

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