水溶性をしっかり摂ろう
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食物繊維には、水溶性と不溶性があり、それぞれの持つ性質や役割に違いがあります。不溶性食物繊維は、植物の細胞壁の構造物質が中心で、水に溶けず、水分を吸収してふくれます。便の形をつくり、かさを増やす働きがあるのです。
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水溶性食物繊維は、植物の細胞内にある物質や分泌物で、水に溶け、食品を抱き込んでゲル化します。水溶性食物繊維は、水分を吸収して便を軟らかくし、消化管を通過する時間を短くします。一般的にイメージする食物繊維の役割である便秘対策に威力を発揮するのは、水溶性の食物繊維の方です。
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便秘の人が食物繊維を多く摂ろうとして、玄米を食べるようになったら、便秘が悪化したというケースも少なくありません。腸の動きが悪い人が、いきなり不溶性ばかりを多めに摂ると、かえって腸を詰まらせてしまう心配もあります。ほとんどの食品には、水溶性と不溶性が含まれていますが、水溶性食物繊維は、全般的に量が少なめです。果物や海藻類などの水溶性食物繊維の多い食物を意識的にとるようにしましょう。
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≪食品50gに含まれる水溶性食物繊維の量≫ |
かんぴょう |
3.5g |
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干しあんず |
2.1g |
オートミール |
1.6g |
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プルーン |
1.6g |
インゲン豆 |
1.6g |
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納豆 |
1.2g |
ごぼう |
1.1g |
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干しソバ |
0.8g |
あしたば |
0.8g |
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フランスパン |
0.6g |
★注★
上記量は“水溶性”食物繊維の量で、通常“食物繊維量”といった場合は、不溶性と水溶性を足した総量となります。
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