子宮ガン…2種類のガンの違い


子宮頸ガンと子宮体ガンは全く別物

子宮ガンには、子宮の入口にできる「子宮頸ガン」と、子宮の奥に出来る「子宮体ガン」があります。この2つのガンは、単に出来る場所が違うだけではありません。病気になる原因から病気の性質までが、ことごとく異なっており、全く別の病気と認識した方が良いくらいなのです。

子宮頸ガンとは・・・

子宮頸ガンは、子宮の入口(膣に近い子宮頸部)に出来るガンのこと。子宮ガンのうち6割以上が子宮頸ガンと言われ、かかりやすい年代も20〜40代と大変若くなっています。若い人がかかりやすいのは、子宮頸ガンの原因ヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスであり、そのウイルスが性交渉で感染するからです。

子宮体ガンとは・・・

子宮体ガンは、胎児を育てる子宮体部の内側にある子宮内膜に発生するものです。子宮体ガンは40代以降、つまり閉経後に急増すると言われており、エストロゲンによって子宮内膜を刺激することが関わっています。子宮内膜は、卵巣から分泌されるエストロゲンの作用によって増殖します。ところが排卵の障害などで、エストロゲンの刺激が絶えず続いてしまうと、子宮内膜が多量に増えて、子宮体ガンの発生の母体になります。

※子宮とは・・・こんな器官

子宮は骨盤のほぼ中央にあり、長さ8cm、重さ50gの洋ナシのような形をしています。子宮の役目は、受精してから出産するまでの間に胎児を守り育てること。子宮の内側を覆っている粘膜が子宮内膜で、毎月一定の周期に合わせて厚みを増して、受精卵の着床がない時には、剥がれ落ちて膣から排出されます。これが月経と呼ばれる現象です。

    

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