メタボ予防〜きちんと睡眠をとろう


睡眠不足は太る

“睡眠不足は太る”と聞くと、「それは夜食をつい食べてしまうからでしょ?夜食さえ食べなければ、起きていた方がエネルギーを消費してイイのでは?」と考える方もいるかもしれません。しかし、それが大間違い!“睡眠不足は太る”というのは、体内のホルモンやタンパク質が大きく関係しているのです。

寝不足で食欲抑制ホルモンが減る

レプチンというホルモンは、食欲を抑制する働きがあると言われています。このホルモンがあると、人は“お腹いっぱい”という感覚が出るのです。一方、グレリンというホルモンは、食欲を上げる働きがあると言われています。5時間睡眠の人は、8時間睡眠の人に比べて、レプチン(食欲抑制ホルモン)が約15%も少なく、逆にグレリン(食欲増進ホルモン)は約15%も多いことが分かったのです。

夜に増えるタンパク質が脂肪をため込む

生体リズムを刻む体内時計を調節するタンパク質があります。BMAL1(ビーマルワン)と呼ばれるタンパク質は、昼間はほとんどなく夜になると増えるのです。一番少ない午後3時頃に比べて、午後10時から午前2時の間は20倍くらいになります。実は、このタンパク質には脂肪をため込む性質があるので、このタンパク質が体内にたくさんある時間帯にものを食べると、食べたものが脂肪になりやすいのです。

夜はエネルギー発散も悪い

食事をすると、食べ物を消化・吸収するときに身体がエネルギーを発散します。熱を発散する力を“食事誘導性熱産生・DIT”と呼びます。このDITが高いほど、食事時にたくさんのエネルギーを出し、それだけ食べた分のカロリーをたくさん消化できます。ところが、このDITは朝が最も高く、夕方から夜につれて段々と少なくなり、寝る前が一番低くなってしまうのです。

  


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