日本人はお酒に弱い


お酒に強いかは酵素で決まる

先ほど出てきたアセトアルデヒド(アルコールから分解された第一段階)。実は、この物質を身体に害のない形に分解していく能力は、人種的に大きな違いがあります。この違いにより「アルコールに強い人」「アルコールに強くない人」「アルコールに全く弱い人」に分かれます。

白人と黒人に下戸はいない

アセドアルデヒドを分解する酵素がしっかり正常に働く「アルコールに強い」タイプは、白人と黒人では100%なのに対し、日本人(モンゴロイド)は56%しかいないのです。つまり体質的に日本人は「アルコールに強くない人」が44%もいるのです。

日本人の半数近くはお酒が弱い

その中の4%は、アセドアルデヒドを分解する酵素がほとんど働かない「アルコールに全く弱い」タイプ、つまりアルコールを飲むとすぐに気持ち悪くなどなってしまう人で、残りの40%は、アセトアルデヒドを「分解する酵素が16分の1しか働かない「アルコールに強くない」タイプと言えます。

地方によっても差がある

こうしたお酒の強さに関しては、実は日本国内でも地方によって違いがあります。「アセトアルデヒド不活性型」いわゆる「アルコールが強くない人」は、東北地方(秋田・山形・青森)南九州(鹿児島・沖縄)四国南部で日本人の平均より割合が低く、中部・近畿地方で高い割合になっています。


 ※参考 : アルコールの分解過程
    アルコール → アセトアルデヒド → 酢酸 → 二酸化炭素と水