子供にも悪影響


受動喫煙で成績低下

「受動喫煙の機会が多いと、子供の読解や算数の成績が悪い」との研究が、アメリカで発表されています。これは、6〜16歳の子供で、たばこを吸わない約4400人を対象に調査したものです。濃度が極めて低くても関連はハッキリしており、受動喫煙の知的能力への悪影響が分かったのです。

小児ぜんそく、親の禁煙で治癒率アップ

小児ぜんそくの子供を対象にした調査で、治療の過程で親が禁煙した場合、症状が改善された率は約90%と非常に高い割合になりました。逆に、両親が喫煙を続けている場合、症状が改善された率は約27%と、かなり低い割合でした。このように、小児ぜんそくの子供の症状改善には親の禁煙が大きく関係してきます。小児ぜんそくの子供が身近にいる場合、親だけでなく周りの大人の禁煙する心遣いが大事なことでしょう。

乳幼児突然死症候群は約5倍

乳幼児突然死症候群の原因は分かっていないのですが、両親が喫煙している場合は、そうでない家庭に比べ危険度は4.7倍と報告されています。ある専門家は「禁煙できない場合は、少なくとも『子供の寝室では吸わない』『子供と一緒の車中では吸わない』『子供のいる部屋では吸わない』の3点を厳守すべき」と注意を促しています。

誤飲事故の原因でもトップ

子どもの誤飲事故のうち、半数近くをタバコが占めていることが、厚生労働省の調査で分かりました。実は、原因の第1位は、23年連続でタバコ。特に、生後6〜17カ月が9割を占めます。また、空き缶に水を入れて灰皿代わりにするなどし、ニコチンが吸収されやすい水溶液の形で誤飲する場合も報告されていますので、そうしたことにも注意しましょう。