思った以上に降り注ぐ −春の紫外線−

3月後半と9月は同じ量

まだ寒さが残る3〜4月は、太陽の光が弱く紫外線によるダメージが少ないと考えがちです。しかし東京の紫外線量を確認してみると、3月後半から4月にかけての紫外線量は、9月の紫外線量とほぼ同じとなっています。まだ寒さが残る初春から、私たちの肌には思いのほか紫外線が降り注いでいます。

目に対する影響

特に気をつけたいのが目に対する影響です。もともと紫外線からの影響を受けやすい部位ですが、さらに気をつけたいのは時間帯です。たいていの人が日差しの強い正午前後の紫外線を気にしますが、それでは目に入る紫外線を上手にブロックできません。人はまっすぐ前を見ている時間が多いわけではなく、歩行時における一般的な角度は下方に15度くらいです。それに対して一番被曝量が多くなるのは、太陽高度が約40度の時となります。つまり、昼間より太陽位置が低い朝方や夕方が目に紫外線を浴びやすくなります。

曇りでも注意

晴れて気温が高い日は春でも紫外線への注意が喚起されますが、気をつけたいのは天気の悪い日です。日ざしがないので意識しにくいですが、曇りの日でも晴れた日の50〜80%もの紫外線が注いでいます。日傘を差していても、布と肌が30cm以上離れると斜めから紫外線が入り、紫外線のカット率は40%にダウンするので、日傘は体に近づけて差しましょう。

白い服にご用心

春になると明るめの色の服装を着る機会が増えますが、その洋服の色に意外な盲点があります。白い服はいかにも紫外線をはじくように感じますが、じつは黒色の服に比べて5倍も紫外線を浴びてしまいます。紫外線が物にあたった場合、その紫外線は、反射するか、透過するか、吸収されます。黒色は紫外線を吸収してくれますが、白色はほとんど吸収しないのです。

   

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