湿度が低い冬は…皮膚もノドも乾燥に注意!
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冬は空気が乾燥していて大気中の水分量が最も少ない季節なので、肌が乾燥しやすくなります。空気中の湿度が30%を下回ると肌の角質層から水分が蒸発し始めます。肌の乾燥は角質層の水分量や皮脂の分泌が少なくなり、皮膚表面が乾燥することで起こります。
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冬になるとかゆみが出やすい人も多いですが、その原因も実は乾燥です。私たちの肌は皮脂を分泌し、空気中の湿度によって水分量を保つことで、外部からの刺激をブロックしています。しかし、冬は空気が乾燥するので肌の水分量は夏の半分以下となり、乾燥肌やかゆみの原因となります。また、空気が冷えていると身体の末梢血管が収縮して血流が減ります。すると栄養がうまく運ばれずに皮膚の代謝が低下して、皮脂の分泌が少なくなって潤いが失われやすくなります。空気が冷えていることも冬に乾燥しやすい理由なのです。
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空気の冷えや乾燥によって気になるのは、肌表面の乾燥だけではありません。より気をつけたいのがノドの乾燥です。ノドは粘膜に覆われていて、空気中の雑菌やウイルスが体内に侵入するのを防いでいます。ところが、乾燥して粘膜を覆う粘液が固まってしまうと、その働きが悪くなってウイルスを除去する機能が低下します。空気が乾燥しやすい季節は、ウイルスや細菌がノドに付きやすく炎症を起こしやすいのです。
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ノドの乾燥を注意したいのは、その影響がノドだけではなくその奥にある器官も乾燥させやすい懸念があるからです。呼吸器である肺自体も冬に乾燥しやすく炎症を起こしやすい、つまり肺炎を起こしやすい状態にあるのです。風邪やインフルエンザのウイルスは低温と乾燥の環境下では急激に増殖することが分かっています。暖房が普及した現代でも冬に風邪などが流行るのは、寒さのせいよりも空気の乾燥が原因となることが多いのです。
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