うまみも栄養素も大幅アップ「乾物のすすめ」
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昔から食べられていて今でも残っている食材には、体に良いものがたくさんあります。欧米化した食生活を見直して、日本の昔ながらの良いものを取り入れて健康に役立てましょう。まずおさえておきたい健康食が乾物です。乾物とは文字通り、天日干しなどにより食材に含まれる水分を蒸発させて作った食品です。
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元々は保存期間を長くするために作られた乾物ですが、食材を乾燥させることによって他にも良い面が出てきます。まず、食材の水分を蒸発させることによって、うまみがギュッと凝縮されます。さらに、食材によっては栄養価が高まります。例えば、干しシイタケは生シイタケと比べて栄養価が2倍になります。また、切り干し大根は生の大根に比べて、カルシウムは約20倍、水溶性の食物繊維が約6倍、不溶性の食物繊維はなんと20倍にも増えます。
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乾物食材でおススメしたいのが高野豆腐です。大豆から作られる豆腐を凍らせて熟成させ、乾燥させた食材です。製造過程で豆腐に含まれる良質な植物性タンパク質、脂質、ミネラルなどの栄養成分がギュッと凝縮され、普通の豆腐よりもかなり栄養価がアップします。特にタンパク質の含有量は木綿豆腐と比べると7倍にもなります。また、高野豆腐の脂質は体に良い不飽和脂肪酸がほとんどで、中性脂肪や悪玉コレステロールを減らす働きがあります。
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乾燥状態の高野豆腐100gに含まれる糖質はわずか約4gです。高野豆腐は水で戻せば約6倍になるので、通常食べる量の20gでは糖質は1gを下回ります。また、水に溶けにくく水分を吸収する特徴がある不溶性食物繊維が多く含まれており、胃の中で水分を吸収し膨らむため、少し食べるだけで満腹感を得られます。食物繊維は消化に時間がかかるため、それだけ空腹を感じにくく腹持ちも良いのです。
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