手指の痛み 〜軟骨のすり減りと腱鞘の炎症〜
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65才以上対象のある調査で、手指の不調の経験が9割にもなるそうです。それほど手指の不調は身近なものと言えます。手の指に痛みをもたらす疾患はいくつもありますが、起こりやすい疾患の原因は大きく分けて2つです。1つが関節の軟骨がすり減って痛みがでるタイプ、もう1つが腱鞘の炎症が原因となるものです。
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人間は関節を動かすことで日常生活に必要な動きをするので、関節を酷使せざるを得ません。ただし関節部分の骨の間には軟骨という滑らかな層があり、骨同士がぶつからないようにクッションの役割を果たしています。しかし、この軟骨が老化や摩耗ですり減ると、関節に負担がかかり痛みが出るようになります。なかでも指は日常生活で特に酷使される部位で痛みが出やすいのです。
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第一関節に痛みや腫れがでるとヘバーデン結節と呼ばれ、第二関節の場合はブシャール結節となります。親指のつけ根に痛みが生じると母指CM関節症という病名になります。当初は違和感を生じる程度ですが徐々に痛みが出ることが多いようです。痛みがあって動かしづらい状態で手指を使い続けると指が変形し、骨同士がくっついてそのまま固まってしまい、指が曲げにくくなるなど日常生活に大きな支障をきたします。
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一方、手指を曲げ伸ばしできるのは、筋肉と骨をつなぐ線維性の組織である腱が大きな役割を果たしているからです。腱は腱鞘というトンネルのような組織の中を通っていますが、手指を使いすぎると腱と腱鞘がこすれて炎症を起こして、痛みや腫れが出てきます。指のつけ根に痛みがでて指を伸ばそうとするとバネのように跳ね上がる症状がばね指、親指を動かすと手首の腱鞘あたりが痛むのがドケルバン病です。いずれも腱鞘炎の一種です。
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