梅雨に増える食中毒…しっかり対策を!

予防3原則

湿度が高くジメジメした時期に気をつけたいのは食中毒です。自然毒や化学物質などもありえますが、主な原因は細菌とウイルスであって、高温多湿の梅雨の時期はこれらが繁殖しやすいのです。食中毒予防の3原則は「付けない・増やさない・殺す」です。

冷蔵庫を過信しない

「付けない」とは、清潔を保って菌を食品などに付けないこと。「増やさない」とは、調理済のものを室温で放置すると菌が増えるので、放置しないこと。「殺す」とは、例えばO−157は75度で1分間以上の加熱で死滅するなど、どの菌がどのくらいの温度と時間で死滅するかを知っておく、ということです。さらに気をつけたいのが冷蔵庫の使い方です。詰め込みすぎると庫内の温度が上がり、冷蔵庫内に入れてあっても食材を痛めます。それに、低温でも増殖する食中毒菌もいるので、冷蔵庫を過信しないようにしましょう。

酸っぱいものと薬味

食中毒対策として、殺菌力のある食べ物を活用しましょう。まず注目すべきは「酸っぱいもの」です。梅干しにはクエン酸などの有機酸が含まれています。また、お酢には酢酸が多く含まれて抗菌作用があります。また、ワサビ・ショウガなど夏に生で食べるものに添えられる薬味には、殺菌作用のあるものが多く使われています。酸っぱいものや薬味など日本で夏に伝統的に食べられているものには、食中毒を避ける知恵が詰まっているのです。

免疫力の違い

同じものを食べても食中毒になる人、ならない人がいます。それはウイルスや菌に対して、私たち1人1人が持っている免疫能力の違いがあるからです。免疫力の弱い人は、食中毒も発症しやすくなります。普段から菌に対する抵抗力を高め、食中毒を未然に防ぎましょう。じつは最近の日本人は免疫力が低下していると言われています。普段から菌に対して過敏になり、そうしたものを排除していると、肝心の免疫力が高められないことになるのです。

    

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