実際に何を摂ればよいの? 〜その具体例〜

「シンバイオティクス」

疲労感のもととなる臓器、肝臓と腸に良い食事をすることが、疲れにくい体を作る必須条件でしょう。肝臓と密接に関係する腸に良いものを食べると、間接的に肝機能も向上することが分かっています。ポイントは善玉菌(プロバイオティクス)とその餌(プレバイオティクス)を同時に摂る「シンバイオティクス」です。

味噌汁の具…シジミよりキノコ

善玉菌は乳酸菌や酵母菌などで、ヨーグルトや納豆などの発酵食品に多く含まれている菌です。その餌となるプレバイオティクスは、キノコや海藻などの食物繊維、フルーツや蜂蜜などのオリゴ糖がその代表的なものになります。二日酔い対策、つまり肝臓に良い食品としてシジミの味噌汁が有名ですが、シジミは鉄分が多いため摂り過ぎるのは良くないのです。乳酸菌やこうじ菌を含む味噌とその餌となるナメコなどキノコ類をつかった味噌汁が、肝臓にとってより良いメニューです。

腸活の落とし穴

近年の腸活ブームで乳酸菌飲料や発酵食品を積極的に摂る人が増えています。しかし、発酵食品を多く摂りすぎていることで、かえって腸を酷使している場合もあります。腸が整いやすい食事を取っているはずなのに、ガスがたまりやすかったり下痢になりやすかったりする時は、腸に負担がかかりすぎているかもしれません。そうした場合には、ヨーグルトや納豆など小腸で吸収されにくいものより、海藻類や味噌などガスが出にくい食材をとりましょう。

タンパク質には食物繊維

肝臓ケアにおいては糖質の過剰な摂取をしないことが大切です。糖質の摂取を減らすのに一番良い方法は、タンパク質と食物繊維を多くとることです。タンパク質を多くとると悪玉菌を増殖させるリスクもありますが、食物繊維を同時に摂ることでその悪影響を抑えられます。さらに、食物繊維を摂ることによって糖の吸収を減少させられ、糖質の過剰摂取を避けるのに役立ちます。

    

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