「自分の健康に関する知識」が何より大切
|
「いざという時の健康知識」として一番大切なのは「自分の健康に関する知識」です。つまり、自分の持病やストレスがかかった時に起こしやすい不調などについて把握しておくことです。自分のことなのに、病気に関して人はあまり意識して覚えておこうとしていません。
|
|
|
特に大切なのは薬に関しての情報です。震災時はかかりつけ医でない医師に診てもらうこともあり、薬の名前を覚えていないと手間がかかります。そうしたことに備えて、いつもチェックしておきたいのが「お薬手帳」です。薬が処方されるたびに、薬の名前、剤形(錠剤やカプセルなど)、容量(何mgか)、用法(飲む回数・数・タイミング)などが書きこまれます。最近はほとんどの人が使っていますが、薬を受け取ってシールを貼り付けてすぐ閉じる人も多いでしょう。自分の体のことですから、飲んでいる薬名をしっかり見ておくべきです。
|
薬の名前はカタカナでしかも長いものも多く、覚えるのは大変かもしれません。また、普段使っているお薬手帳を、避難時にとっさに持って出られない可能性は高いでしょう。そうした場合に備えて、持ち出し用袋などに薬のメモを入れておくことが必要です。ふだんから色々な場所に薬の情報を残しておくのも良い手です。例えば、メモをお財布に入れておく、携帯で写真を撮って保存しておく、遠くに住んでいる家族に手帳をコピーして渡しておくなどです。
|
災害時は健康的に大きなリスクに直面します。例えば過去の調査で、血圧に異常が無かった人でも避難所暮らしになると高血圧となる事例が多く見受けられました。血圧が20上がると心臓血管系の疾患リスクは2倍になりますが、震災2週間後に血圧が平均で18上がっていたとの調査があります。ですから、高血圧で薬を服用している人が薬を飲めなければかなりハイリスクなのです。生活習慣病系の持病がある人はいざという時に薬を絶やすことがないよう注意しましょう。
|
マガジン表紙へ
|