「カビによる肺炎」 エアコン使い始め期に注意

夏風邪と思いきや…

梅雨時になると長引く咳の風邪をひきやすい、という人がいるかもしれませんが…風邪ではなくて、夏型過敏性肺炎と呼ばれるカビによる肺炎かもしれません。原因となるカビは高温多湿を好んで繁殖します。お風呂場や水周りにも存在しますが、一番怖いのはエアコンです。

エアコンがカビをまき散らす

最近は暑くなるのが早まっていて、湿度も高くなることから、6月から冷房をつけ始めるご家庭も多いでしょう。エアコンの使い始めに怖いのが、エアコン内部のカビが原因となる肺炎です。カビは湿度60%で発生し、80%以上になると増殖します。冷房を使用中のエアコン内部は、湿度が90%以上に達します。エアコン内にカビが生息していた場合、エアコンを使うことで部屋中にカビを撒き散らすことになります。

カビが原因の…咳、胸痛、副鼻腔炎、喘息

身体に悪影響を及ぼすカビは1種類ではありません。たしかに、味噌や醤油など発酵に活用されるいわゆる良いカビ菌もあります。しかし、そうした発酵に使われる良いカビ菌と同じ種類のカビにも関わらず、咳や胸痛を引き起こすカビもあります。空中に漂っているカビ胞子を吸い込むと、肺や気管支に異常をきたす恐れがあります。他に、副鼻腔炎や喘息を起こす場合もあります。早めの治療を行えば完治しますので、こうした症状が疑われる場合は早めに医療機関を受診しましょう。

カビをまき散らさないために…

エアコン本体とフィルターの掃除はカビ対策に必須です。カビが生えてしまった場合は、カビ取りスプレーを使用する時も注意が必要です。直接スプレーを吹き付けてしまうと、その勢いで空気中にカビ胞子をまき散らします。例えば、古くなったタオルやペーパー類にカビ取り剤を吹き付けてカビ部分を覆ってふき取ると、胞子の拡散を防ぐことができます。

    

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