歯の健康週間をきっかけに…歯周病チェック!

100年近く前から

6月4日は昔から「むし(64)歯予防デー」とされてきました。このように「〇〇デー」と名付けられるような記念日は、戦後に始まったのでは?と思われがちですが、じつは「虫歯予防デー」が始まったのは95年も前、1928年昭和3年です。ずいぶん前から口腔内の健康は気にされていたのです。

現在「歯と口の健康週間」

当時は虫歯の人が多く、特に子どもの虫歯が大きな問題となっていました。虫歯治療や虫歯予防の大切さを人々に知らしめるために「虫歯予防デー」が始まったのです。そのかいあって、虫歯の多い子どもの数は大幅に減りました。現在、口腔ケアのメインテーマは、子どものむし歯から生涯の歯周病対策へと変わってきています。ちなみに、そうした変化に伴い現在のネーミングは「歯と口の健康週間」となり、6月を歯の健康月間とする自治体も多くなっています。

歯の本数が少なくなると…

歯に関して少し前からよく聞かれる言葉が「8020運動」です。30年ほど前の1990年代に作られた言葉で、「80歳になっても20本以上自分の歯を保持する」という意味です。歯が減ると噛む力が衰えて、食べられるものが減ってきます。食べにくいことも大きな問題ですが、歯が少なくなると、より深刻な影響があることも分かり始めています。例えば、歯が19本以下(歯を失って義歯を未使用)の人は、20本以上ある人に比べて、認知症リスクが2倍近くにもなります。

早産リスク?!

高齢者が歯周病を気にかけることは大切ですが、年を取ってからケアを始めても遅い!…のが歯周病です。しかも最近は、若年層でも歯周病の人が増えていて、35歳以上の人の約8割が歯周病を抱えているとの調査結果があるほどです。若くても深刻な影響があるケースがあり、例えば、妊産婦が歯周病にかかっていると、歯周病でない人に比べて、7倍以上も早期出産や低体重児出産のリスクが上がります。

   

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