旅行はストレスを下げる…ってホント?!

ストレス解消になる?

コロナ規制が緩まって、増えるのは旅行でしょう。見たことのない場所や初めて見る景色に出会え、ワクワクしたり気分が高揚したりすることで、旅行するとストレスが軽減されそうです。感覚だけの思い込みかも…と思われそうですが、じつは旅行が健康に良いというのは科学的な根拠もあります。

ストレス値を計測してみると…

人の唾液を使って、旅行中及びその前後のストレス値を測定し、ストレス低減効果を検証した事例があります。人の体内では、ストレスを受けると「コルチゾール」というホルモンが分泌され、逆に気分がいいときは「クロモグラニンA」というたんぱく質が分泌されます。この2つの物質に注目し、実際の旅行ツアー参加者を対象に調査し検証したところ、旅行前と比べて、旅行中はコルチゾールの値が減少し、クロモグラニンAの値は飛躍的に上昇したのです。

「心臓に良い」との調査もあり

旅行は心臓に良いとする説もあります。「どれだけ頻繁に旅行に出かけていたか」という質問を45〜64歳の女性に問いかけ、その20年後を調査したところ、6カ月おきより頻繁に旅行していた女性は、心疾患を患うリスクがより低いことが明らかになりました。最近では、健康の回復や増進をはかる観光は、ヘルスツーリズムまたはウェルネスツーリズムと呼ばれています。

流行る!ヘルスツーリズム

世界的にも、アクティビティ(登山やハイキング、ピラティスなどを活用したヒーリング)、自然療法 (自然の中で行うマッサージや瞑想など)、食事療法(健康に良い食事、漢方などの摂取)など、健康維持が目的のツアー参加者は年々増えています。ただし、ヘルスツーリズムがストレス解消やメンタルヘルス向上に効果的かについては、科学的根拠はまだ証明されておらず、今後さらなる研究が必要でしょう。日本にはもともと湯治という温泉旅行が昔から行なわれてきました。日本こそヘルスツーリズムの先駆けなのかもしれません。

    

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