なぜ起こるのだろう? 「鼻水」と「鼻づまり」

鼻水が出るのは?

花粉症の症状の1つが「鼻水がでる」ことです。出続けるとつらいものですが、ウイルスに対抗する身体の防衛機能であり、鼻の中に入った危険物を洗い流す大切な手段なのです。しかし、鼻の穴はそれほど大きくないのに、鼻水がキリなく出るのを不思議だと感じる人もいるでしょう。

鼻の奥は深くて広い

鼻の穴の奥に広がる「鼻腔」で鼻水がつくられます。鼻腔の奥は上顎から目の下の空間へと広がっていて、横から見ると結構広い空間です。この空間で粘膜から分泌物が作られ、鼻水の成分を作っています。通常は内部に収まる量ですが、体調に異常があり分泌物が増加すると、鼻の穴からあふれて鼻水になるのです。その鼻腔を取り囲んでいるのが「副鼻腔」で、ここでも鼻水がつくられます。鼻は外から見るとシンプルな造りですが、内部はかなり複雑な構造なうえに空間も大きいので、ここから出続ける分泌物はなかなか止まらないのです。

鼻づまりのシステム

花粉症の症状としてよくある「鼻づまり」ですが、これは身体の防衛機能として鼻腔の粘膜が腫れる作用です。私たちの鼻の穴の内部は、複雑な形状をした鼻腔が広がっています。この鼻腔の粘膜が、吸い込む空気に適度な温度と湿度を与え、それと同時にそこから異物を取り除きます。外界から異物が入った事を鼻腔の粘膜が感知すると、まずはクシャミで異物を排出します。次に、多量の鼻水を分泌して洗い流します。さらに、粘膜を腫らすことで鼻腔をふさいで異物から身体を守ろうとする、つまり鼻づまり状態になるのです。

気づかないうちに悪化

鼻づまりは慢性化すると、本人も気づかないうちに治りきらない状態が続いてしまいます。鼻詰まりは、日中はそれほど意識しないレベルのものであっても、生活の質を損ねている可能性があります。夜眠っている間に口呼吸をしがちになり、眠りが浅くなり大きなイビキをかくようになると、鼻詰まりが睡眠時無呼吸の一因になり、日中の眠気をもたらすなど弊害がでます。

   

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