初夏のアウトドアで危険?! 〜怖いマダニ〜

忘れている人も多い

コロナ禍の行動制限が徐々に緩和され、早めに梅雨が明けた今年は、ふだんより早めにアウトドアに出かける人も多くなりそうです。しかし、この2年間あまり活動的になれずにいた生活で、アウトドアでの注意事項を忘れがちです。アウトドアに行く時に覚えておきたいのがマダニという名前です。

野山に潜む巨大ダニ

コロナ禍前には毎年のように被害が報道されていました。マダニによる被害は数十人の規模ですが死亡例も出ています。ダニには大きく分けて2つのタイプがあり、家にいるダニはアレルギーの原因となりますが、サイズも小さく死に至るほど危険な種類ではありません。もう一方がマダニ類で、刺されると命も危ぶまれる危険なダニなのです。大きさは数ミリと家ダニと比べて10倍以上もあり、マダニのウイルスは野生動物のいる野山に潜んでいます。気温が上昇し始めると野山でマダニの活動が始まるので、初夏からは注意が必要です。

刺されると大変

野生動物はマダニに噛まれてウイルスが体内に入っても症状が出ませんが、人間は違います。人間の場合は、咬まれてから1〜2週間ほどの潜伏期間を経て、38度以上の発熱や下痢などの消化器異常が現れ、重症化すると意識障害や呼吸不全などの症状をともない、死に至る危険があります。最大の予防はマダニに刺されないこと、マダニの付着を避けることです。

刺されないためには

マダニは哺乳類から発せられる二酸化炭素の臭いや体臭、体温などに反応して、草の上などから飛び降りて血を吸います。人がよく刺されるのは、頭や首筋などの露出部、太モモやワキの下などです。マダニは皮膚の柔らかい部分を探して刺すので、身体の柔らかい部分を覆うことが何より重要です。長袖と長ズボンを着用して、シャツの袖口をきちんと締め、ズボンの裾を長靴や靴下に入れましょう。生地は布目が細かくて表面が滑らかなものが良く、明るい色の服だと黒いマダニを見つけやすいです。

   

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