アレルギー症は・・・ガンのリスクが低い?!
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花粉症、喘息、アトピー性皮膚炎など、アレルギーでつらい思いをして「アレルギーは百害あって一利なし!」と憤る人もいるでしょう。しかし、アレルギー持ちの方が健康に良いこともあるようです。最近は世界のさまざまな研究機関でアレルギーと病気の関係について調査が行なわれています。
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スペインでは喘息患者とすい臓ガンとの関係を、アメリカではアトピー性皮膚炎と大腸ガンとの関係を、日本では花粉症とガンとの関係を、それぞれ調査しています。そして、喘息の人がすい臓ガンにかかるリスクは喘息ではない人に比べ36%低い、アトピー性皮膚炎の人は大腸ガンを発症するリスクが14%低い、花粉症の人はガン全般の死亡リスクが52%低いと、いずれにおいてもアレルギー疾患がある人はガンのリスクは低い、との結果が出ています。
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今のところガン発症率が低くなる理由について解明されていませんが、ガン細胞ができる仕組みを考えると、ある推量は成り立つようです。私たちの身体は毎日数え切れないほど新しい細胞がコピーのように作られています。その際に細胞のミスコピーが起こると、それがガンのもととなります。通常はこうした細胞は、自らの免疫システムによって見つけ出されて消去されます。しかし、ミスコピー細胞が残ってしまうと倍々に増えて、やがてガンとなるのです。
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つまり、ガンは自分の免疫システムがミスコピーした細胞を攻撃仕切れない時に発生すると考えられます。一方、アレルギー疾患は免疫システムが過敏に働き、花粉などの「異物」を過剰に攻撃することによって起こります。いわば、免疫システムがマメすぎるのです。アレルギー患者は、ガン細胞もこまめに見つけて攻撃して、細胞のガン化を防いでいると考えられるのです。
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