花を見て癒やされるのは・・・思い過ごしじゃない
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花を見るとなんとなく気持ちが落ち着く、癒やされるといった感覚は多くの人が感じているでしょう。実際にオフィスでのアンケートでは、仕事のストレスが軽減する、緊張を和らげる、鬱々とした気持ちが少し晴れる、目の疲労が減る、やる気がアップするなど効用を感じるとの回答が多く寄せられています。
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「なんとなく感じられる」ということが「なんとなく」ではなく「本当に生理的に変化がある」ことが実験で証明されています。部屋に花を置いた場合と置かない場合でどのような生理的変化があったかを調べると、花がある部屋では身体が自然とリラックスして交感神経の活動がダウンし、副交感神経の活動がアップしたのです。それも、交感神経の活動が25%ダウンし、副交感神経の活動は29%もアップするという、かなり大きな違いが出る結果でした。
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他の実験では、実際に花を部屋に置くまでもなく、ディスプレイに表示された花の画像を見るだけで効果があることが示されました。具体的には、事故現場などの不快な画像を見た後に、花、青空、椅子の画像を見るという実験です。不快な画像を見て血圧が上昇した後、椅子の画像では血圧が高い状態のままであったのに対して、花や青空を見ると血圧が下がりました。しかも、花は青空以上に血圧の低下が見られたのです。
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ストレスホルモンと呼ばれるコルチゾールの濃度を調べることによってストレスへの影響を調べられます。花の実験でこれが試され、画像に花が表示された時にはコルチゾール濃度が20%以上も低下し、大幅にストレスが軽減されていることが分かりました。MRIを用いた脳活動の動きも合わせて考察すると、花の画像を見ることによりストレスから意識をそらす作用が脳で働いたと考えられています。本物の花ではより効果が高いことが推察されますが、今後さらなる研究がすすむでしょう。
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