婦人科系の検診や予防・・・気になる懸念とは?

乳ガン検診のマンモグラフィ

乳ガン検診としてよく使われるのが乳房専用のX線のマンモグラフィです。乳房は柔らかい組織なので、一般のX線ではなく専用のものを使わないと乳ガンを発見できません。マンモグラフィでは1cm以下の小さなしこりを見つけられます。

マンモグラフィは有効か?

しかし最近になって「マンモグラフィによる検診は効果なし」と結論づける論文が発表されています。実はマンモグラフィには弱点があります。乳腺が発達している若い女性の場合は、脂肪とガンの区別がつきにくいのです。そのため40歳以下の人は、マンモグラフィよりも超音波検査の方が有効性は高いと言われています。ですから、視触診・マンモグラフィ・超音波検査の3つを組み合わせないと理想の検診とは言えないのです。

子宮頸ガンのワクチン

子宮頸ガンの原因はヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスです。感染する前に防ぐ方法として、子宮頸ガン予防のワクチンも開発されました。効果が期待できる一方で、かなり重篤な副反応があらわれるケースも確認されています。コロナワクチンと同様に、メリットとデメリットを接種する本人と家族がしっかり考えて打つ必要があります。

子宮ガンには2種類ある

子宮ガンに関する検診で一番手軽に行なえるのは子宮頚ガン検診です。子宮頸部の表面粘膜から細胞を採取し、それを顕微鏡で調べる検査です。自治体の検診に組み込まれているケースも多くなり、検診受診率も50%近くまで上がっています。しかし、これは子宮の一部分である子宮頸部の細胞診に過ぎません。子宮は頸部でのガン以外に、「子宮体ガン」という子宮体部の内側にある子宮内膜に発生するガンもあります。超音波検査が有効ですが、自治体の検診などには含まれておらず、受診率が低いのが現状です。

    

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