目的に合わせてうまく使おう ―炭酸水―

健康のために炭酸を

一昔前はコーラなどのイメージが強いため、炭酸は身体に悪いものとされてきましたが、最近では色々と健康に良い面があり、積極的に取り入れる人も多くなっています。例えば、普通の水より炭酸水は身体への吸収が良いため、脱水症の改善につながり、熱中症予防が期待できます。

胃の働きを上げる?下げる?

炭酸水を飲むと、胃のぜんどう運動が活発になります。炭酸が胃の粘膜を刺激して血管を拡張させるために血流が良くなり、胃がさかんに動き出すのです。食欲がない時でも食前に炭酸水を飲むと、食欲を増進させてくれるのです。そのためには150mlが適切量で、それ以上飲むと逆に食欲を減退させる働きの方が強くなります。炭酸水は一度に500ml以上飲むと、炭酸ガスでお腹が膨れて胃の動きが弱まり、食欲が減退するのです。この特徴をダイエットに活かしている人も多くいます。

腸の働きも活発に

炭酸を飲むことによって、胃だけでなく腸のぜんどう運動も活発になります。腸内の運動が活発になることによって便を外へ押し出す力が働くので、便秘予防が期待できます。特に、朝の炭酸水は便通を良くする効果があります。ただし注意したい点が一つあります。腸内の動きが悪いことによって起きている便秘には炭酸水は効果的ですが、そうでない場合があります。ストレスなどで自律神経がおかしくなって起こる「けいれん性便秘」の場合は、炭酸水を飲むことでさらに症状が悪化することもあり得るので注意しましょう。

ちなみに…温泉にも

日本であまり多くないので広く知られていませんが、炭酸は温泉としても利用されています。ヨーロッパでは天然の炭酸泉が多く湧き出し、昔から炭酸温泉が親しまれ、その歴史は古代ローマ時代までさかのぼります。「飲むと健康になる」「浸かると疲れがとれる」と、療養目的で利用されてきました。

    

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