対処法が真逆?! ー「あせも」と「汗あれ」ー


汗は肌トラブルの原因に

暑い時期に肌に対して影響が大きい要因のひとつは汗です。そして厄介なことに、汗による肌トラブルのなかには、全く違う対処をすべきものがあるのです。汗に対する肌トラブルですぐに思い浮かぶのは「あせも」ですが、あせもと思い込んでいても実はそうでないケースもあります。

「あせも」はこまめに汗をとる

「あせも」は大量に汗をかいたり、長時間じわじわと汗をかき続けたりしたときに、汗を出す管が詰まって肌の内部にたまった汗によって、水ぶくれや炎症が起こっている症状です。汗がたまっただけであれば、かゆみなどの自覚症状はないですが、たまった汗が炎症を起こすと赤いブツブツができてかゆみを伴います。あせもの原因である汗の詰まりを予防するには、肌を清潔に保つことが大切です。汗をかいたらできるだけ早くシャワーなどで洗い流したり、こまめにタオルで拭き取ったりして、汗や汚れを肌に残さないようにしましょう。

「汗あれ」は肌表面の炎症

それに対して、「汗あれ(汗かぶれ)」は、汗をかいた後に、汗に含まれる塩分やアンモニア成分が肌の表面を刺激して起こる炎症です。かゆみやピリピリ、チクチクした痛みを感じて、肌が赤くかぶれたような状態になります。つまり、あせもが肌の内部で起こる炎症であるのに対して、汗あれは肌の表面で起こる炎症なのです。あせもができる原因は汗詰まりですが、汗あれの原因は肌のバリア機能の低下です。

「汗あれ」は保湿が大切

肌のバリア機能の低下が原因の汗あれにとっては、シャワーの浴びすぎは逆効果になります。ごしごしと皮脂を洗いすぎると、肌に必要な皮脂まで取り去ってしまい、それが乾燥すると肌のバリア機能が損なわれ、汗あれを起こしやすくなるのです。乾燥から肌を守ることが大切なので、夏でもたっぷりの化粧水で肌を満たし、潤いが逃げないようにクリームでしっかり保湿しましょう。

   

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