よく見かける…「シンドローム」と「症候群」
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コロナ禍でマスクをしている時間が長いことにより「マスクシンドロームに注意!」と言われています。他にも「ポストコロナ症候群」や「コロナIT眼症候群」などの言葉が散見されます。しかし、「○○シンドローム」や「○○症候群」と言われても、何を意味しているのか分からないことも多いでしょう。
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「メタボ」や「ロコモ」など短縮して使われるほど身近なものとなっている用語も、正式には「メタボリックシンドローム」や「ロコモティブシンドローム」と、シンドロームがついている名前です。他に、エコノミークラス症候群もよく聞く言葉でしょう。また、ピーターパン症候群、空の巣症候群、燃え尽き症候群など精神的なことに関してもよく耳にする用語です。さらに、コロナウイルス感染症であるSARSもまた、当初原因が分からない時に「重症急性呼吸器症候群」と名づけられました。
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シンドロームや症候群という言葉はよく耳にしますが、言葉の意味を知らないまま使っている人も少なくないでしょう。シンドロームはもともと「同時進行」という意味があります。すでに千年以上前の海外の医学典範に載っており、シンドロームという言葉が現在のような概念で使われ始めたのは17世紀と言われ、かなり古くから存在している言葉です。
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シンドロームの意味として日本語では「症候群」という言葉が当てられます。病気の症状がひとつではなく複数合併して起こることを表しています。症状は「症候」ともいい、これらの集まりなので「症候群」となります。病気にこの言葉が使われるようになってから、「同時進行で良くないことが起きる」という意味が加わりました。
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