水や食料は、日常生活での蓄えを考えよう


まずは水の確保

災害が起こった時に必要な飲食物で、何よりも大切なものが水でしょう。人間は食事をしなくても2〜3週間は生命を維持できますが、水なしでは2〜3日しかもちません。食べるものから摂る水分も含めて、1日に必要な水分量は約3リットルです。

衛生面でも必要

災害時に必要な水として考えるのは飲み水だけになりがちですが、衛生環境を守るためにも水はかなり大切です。病気や感染症予防のために体を清潔に保つこと、食中毒予防のためにトイレ後の手洗いをすることは必ず行なうべきであり、水が使えない環境はストレスにもなるからです。

食べ慣れたものがいい

水以外にも、震災直後から救援体制が整うまでの期間、最低1週間分の食糧は備蓄しておきましょう。日持ちするもの、ストックのしやすさだけを考えるのではなく、美味しいと思えるもの、ふだん食べ慣れているものという点も大切です。震災時はさまざまなストレスにさらされます。大きなストレスがかかったときに食べ慣れないものを食べることは新たなストレスを引き起こします。逆に、ふだん食べ慣れているものを非常時にも食べることができれば心を落ち着かせられるのです。

ローリングストック法

これを実践するのがローリングストック法です。「ストック(備蓄)」を「ローリング(回転)」させること、つまり、水や食料を普段から少し多めに買っておき、消費と買い足しを繰り返しながら、常に一定の備蓄をキープする方法です。こうして循環させることで、備蓄用に買った食料がいつのまにか賞味期限を過ぎ、災害が起こったときに食べられないといった事態を避けられます。この方法のメリットは、備蓄品の量と鮮度を維持できるほか、「いつも食べ慣れている品を備蓄できる」ことにあります。

   

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