「むくみ」って何? なぜ「むくみ」がでるの?


「むくみ」とは?

「むくみ」とは体の組織に余分な水分がたまった状態です。血液中の液体成分である血しょう成分は、血管中で運ばれた栄養分を臓器や筋肉などの細胞組織に届けるために、いったん血管の外へ出ていきます。そして、役割を終えた後に組織中の老廃物と一緒に血管やリンパ管に戻ります。

リンパとの関係

しかし、何らかの原因で血しょう成分が血管やリンパ管に戻らず、細胞組織中にたまってしまうと「むくみ」となるのです。動脈血管は心臓がポンプとして働いているので、比較的流れが良いのですが、リンパ管にはそうした働きをするものがありません。さらに管の太さ自体も、リンパ管は血管より細くなっています。そのため、リンパ管内を流れるリンパ液はもともと流れがゆるやかです。何らかの理由でリンパ液の流れが悪くなると、いったん外に出た血しょう成分が回収されにくく、余分な水分や老廃物が細胞内に溜まり、むくみとなりやすいのです。

むくみやすいのは?

リンパ管は周りの筋肉や臓器から圧迫されて中のリンパ液を流していくので、流れは一方向になりやすくなります。そうした条件では、心臓から下の部分は心臓から遠ければ遠いほど、重力の関係で老廃物を吸い上げる力が弱くなります。足から心臓まで重力に逆らってリンパ液を持ち上げるのは大変です。そのため、身体の部位で最もむくみやすいのは足なのです。

冷えは大敵

冷えはむくみにとって大敵です。そして、むくみは冷えにとって大敵でもあります。身体が冷えて水分を体外に排出できず、水分代謝が低下することでむくみが発生します。一方、むくみによって余分な水分が血管やリンパ管を圧迫すると、血行が悪化して身体が冷えるのです。冷えることでむくむ、むくむことで身体が冷える…という悪循環のスパイラルになってしまいます。

   

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