外から温めてもダメな冷え…その原因は?


体温と免疫力の関係

感染症から身を守るために大切なのは免疫力で、そのために気をつけたいのが体温の低下です。体温が0.5度下がると免疫力は30%以上も低下するという研究や、体温が1度上がると免疫力が6倍も活性化するという報告もあります。体温が高く保たれている方が免疫力は高くなるのは間違いないようです。

血液循環が悪いと…

衣類や入浴などで外から体を温めているのに冷えが治らない人は、身体の中、つまり血液の循環が悪いことが原因かもしれません。人間は全身に血管が張り巡らされていて、その99%は太い血管から枝分かれした毛細血管です。その太さは1000分の7mm、髪の毛の10分の1以下というほど極細で、傷つきやすく弱い構造をしています。こうした毛細血管がダメージを受けると、血管は形だけ残っているものの、そこには血液が流れなくなります。その状態が長く続くと毛細血管自体が消失してしまうのです。

若くても血管は老化する

血管が消えると熱を運ぶ血液が体の末端に行き届かなくなります。すると手先や足先が慢性的に冷えて、その冷えを放置すると衰える毛細血管が増えて、さらに全身が冷えるという悪循環に陥ります。毛細血管が少なくなるのは老化現象の1つで、70歳を超えると約3割も毛細血管が減ります。しかし最近は、若いうちから毛細血管の老化状態が進行している人も増えています。

生活習慣の見直しを

その原因と考えられているのが、高脂肪や高糖分の食事、不規則な生活、ストレスなどです。揚げ物や濃い味のものが好き、お酒を良く飲む、ケーキなどの洋菓子が好きという食生活をしていたり、食事の時間や寝る時間が不規則だったり、忙しくてストレスを感じていたりする人は要注意です。心当たりがある人は耳たぶを触ってみましょう。耳たぶにシワがある人は毛細血管の老化が疑われます。耳たぶの毛細血管の血行が阻害されると、慢性炎症が起こって形がいびつになりシワができるからです。

   

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