朝の光…体調を整えるのに欠かせない!


約1日周期の生体リズム

テレワークを始めてから心身の不調を感じやすい人もいるようです。その原因の1つとして、生体リズムの崩れが考えられます。私たちの身体の中には、自然の変化に適応する仕組みが組み込まれており、これを「生体リズム」と呼んでいます。その生体リズムの中でも特に大切なのが、約24時間周期の概日リズムです。

生体リズムがおかしくなると…

この体内時計のシステムがおかしくなると、自律神経が乱れて、交感神経と副交感神経の切り替えがうまくいかなくなります。自律神経は、呼吸、消化、血流など体内のさまざまな機能をコントロールする神経なので、自律神経がうまく働かなくなると、自律神経系が支配している体内のさまざまな臓器に不調が発生します。胃腸の不調、食欲不振、睡眠障害、抑うつなど、さまざまな症状が起こるのです。ですから、概日リズムをしっかり整えることが大切なのです。

起きる時間をずらさない

概日リズムを整えるために大切なのは、多少無理をしてでも朝起きる時間をずらさないことです。概日リズムがぴったり24時間でないのは、季節によって昼間の時間が変わることに対応できるためですが、放っておくと概日リズムは一日の時間帯とずれていき、数日から数十日で昼夜が逆のリズムとなる可能性もあります。このずれを毎日調整する必要があり、そのために不可欠なものが朝の光なのです。

朝の光で1日がスタート

朝になって太陽の光を浴びることで体内時計はリセットされ、概日リズムが活動の方向に向かいます。朝起きた直後に目に入る太陽光を判断材料として、身体はそれから約10時間、自身の身体を活動的な状態に保てるよう体温や血圧をコントロールするのです。そして太陽光を感知してから14時間ほどたつと、体内時計は脳に信号を送って体を休めるホルモンであるメラトニンの分泌を増加させます。その作用により1〜2時間後には眠くなるという仕組みになっています。

   

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