外出は控えても、ひきこもりはダメ！

新型コロナ入院患者の８０％以上がビタミンＤ欠乏症だったとスペインの研究チームが発表しました。ただし、これを読んで、“ビタミンＤはコロナの特効薬”とばかりにサプリメントを買い込むのは早計です。このデータが示しているのは、コロナとビタミンＤとの相関関係であって、因果関係を示しているわけではありません。つまり、コロナ入院患者の８０％がビタミンＤ不足だったというだけで、ビタミンＤが不足しているからコロナになりやすいことを意味しているのではないのです。

それでも、ビタミンＤは意識して摂る必要があります。ビタミンＤはカルシウム吸収を助ける作用があり、骨の健康維持に欠かせない栄養素として知られています。さらに実は、免疫システムにも有効だと言われています。例えば、ビタミンＤが十分であれば、気道感染を予防できる可能性は立証されています。実際に風邪をひいている患者のビタミンＤの血中濃度を調べると、濃度が低下していることが多いことも分かっています。

そして、日本人の８０％はビタミンＤ不足に陥っています。ビタミンＤはサケやイワシなどの魚類、卵黄、干しシイタケなどの食品に含まれますが、それらから摂取できる量はごくわずかです。ビタミンＤの多くは日光を浴びることによって体内で生成されるものなのです。外に出る機会が減っている今年は、よりビタミンＤの体内量が低くなっていることが危惧されます。最低でも１日３０分は日光を浴びることを習慣づけましょう。

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