マスク着用・・・懸念される熱中症のリスク増
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コロナ対策でマスクをすることが推奨されています。以前は「症状がある人のみマスク着用を推奨する」としていたWHOですら、6月になって「症状がない場合でも人と距離をとるのが難しい空間ではマスク着用を推奨する」と表明しました。これには新型コロナウイルスの特性が関係しています。
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インフルエンザなど一般的な感染症は発症直前からウイルスを排出していますが、感染性のピークは発症から1日後になります。つまり、潜伏期である無症状の時に人にうつす可能性は低いのです。一方、新型コロナウイルスは発症前に感染力のピークがあり、発症前や無症状でも周囲にうつす可能性が高いのです。そのためにマスクは必要ですが、マスクを着けたときには、心拍数、呼吸数、体感温度などが上昇して身体に負担がかかると言われています。
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特に注意したいのが熱中症のリスクが高くなることです。今年の夏は厳しい暑さが予測されていることもあり、熱中症への対策が必須です。ましてや、熱中症により救急搬送者や医療機関を受診する人が増加すると、新型コロナウイルスの対応を行っている医療機関に負荷がかかります。個人個人が熱中症予防を行うことは大変重要なのです。
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今年は「暑熱順化」ができていないことも懸念材料です。私たちは四季の中で、だんだん暑くなったり、だんだん寒くなったりする期間に身体が慣れてゆき、暑さ寒さに耐えられる身体になります。しかし、今年は暑くなってゆく期間に外出自粛となり、暑さに耐えられる身体ができていない恐れがあるのです。マスクの着用や身体が暑さに慣れていないことを考慮すると、今年はいつも以上に熱中症への注意を働かせる必要があるのです。
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