新型コロナの初期症状で・・・広がる注目と不安
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コロナ感染症の初期症状として味覚や嗅覚に異常が起こることがあり、それがニュースで報じられたことで、味覚や嗅覚に少しでも異常を感じると不安になる人がいるようです。そもそも味覚障害と嗅覚障害はどのようなことが原因で起こるのでしょうか。この機会に、味や匂いを感じるメカニズムも知っておきましょう。
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舌の表面は小さな突起に覆われ、その中に味細胞が集まってできた味蕾(みらい)と呼ばれる組織があります。この味蕾が味を感じると、味覚神経を介してそれを大脳に伝えます。こうした味を感じる経路のどこかに異常があると、味覚が低下する、味が分からない、味を取り違えるといった味覚障害が起こるのです。
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味蕾のなかにある味細胞は新陳代謝が活発で、約1か月という短い周期で新しく生まれ変わります。そして、味細胞が再生するためには亜鉛が必要なのです。つまり、亜鉛が不足することで味細胞が再生できずに、機能が低下して味覚障害が起こることがあります。現在の日本人の亜鉛摂取量は必要量に足りていません。男性15mg・女性12mg以上摂ることが望ましいと言われていますが、実際の摂取量は6〜9mgにとどまっています。
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亜鉛を多く含む食品は何といっても牡蠣です。100g中に13mgも含まれるので、牡蠣100gだけで1日の所要量をほぼ摂れます。ゴマやナッツ類などは一度にたくさんは摂れませんが、100g中に換算するとかなりの亜鉛が摂取できます。毎日・毎食ごとに摂るように工夫してみましょう。例えば100g中に、ゴマなら5.9r、カシューナッツは5.4r含まれています。また、亜鉛は吸収されにくいミネラルなので、ビタミンCやクエン酸など、亜鉛の吸収を助ける栄養素と一緒にとるのがオススメです。
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