安心に不可欠…ワクチン・特効薬・検査キット

人が安心するには…

新型の感染症が出現した場合、予防の手洗いなどをしても限界がありますし、なかなか人々の不安をぬぐい取ることはできません。検査がきちんとでき、発症したら専門の治療薬を投与され、希望する人にはいつでもワクチン接種が可能な状態にならないと、人々は安心できないでしょう。

BCGのワクチン

ワクチン開発には最短でも1年と言われていましたが、米国のある企業が「今年の秋に医療従事者向けにワクチンを提供できる見込み」と発表しました。またオーストラリアでは、結核予防のBCGワクチンが新型コロナに有効かどうかの検証が始まっています。BCGは100年前から使用されており、最近は初期の膀胱ガン患者が受ける免疫療法としての効果や、感染症に対して免疫力を高める効果など、結核以外の効能に対する評価が高まっています。

期待される「アビガン」

治療薬については、まったく新しい薬をつくるには何年もかかるので、既存の別の病気に使われている薬が新型コロナに有効かを調べています。期待されているのが新型インフルエンザ治療薬として使われている「アビガン」です。中国で新型コロナウイルスへの治療効果が報告され、日本でも新型コロナウイルスに感染した患者に対し、臨床研究として使い始めています。

10分で陽性が判明

感染検査キットについても開発がすすめられています。従来の検査機であれば専門機関に持ち込んで数時間待つ必要がありましたが、数分から10分ほどで結果が出て、しかも簡単なキットを使ってその場で判定が出るものが販売され始めています。ただし、治療薬やワクチンがないのに陽性の判定だけ出ても、患者数が急増して医療崩壊を起こさせかねませんので、使い方は気をつけなければいけないでしょう。

    

マガジン表紙へ