花粉症の憂鬱から抜け出す・・・「減感作療法」

花粉症時期でないからこそ

春先の花粉症の時期にならないと、あまり鼻を意識することはないですが、一見季節外れのこの時期に、鼻について考えることは大切です。花粉症の症状がひどい人は、この時期にぜひ減感作療法についてよく知っておきましょう。

「減感作療法」とは

減感作療法とは、アレルギー原因となる物質のエキスをわずかな量から、徐々に量を増加させていく治療法です。身体をアレルギー物質に少しずつ慣れさせることで過剰な免疫反応を弱めて、症状を起こりにくくするのです。薬物療法が対処療法であるのに対して、減感作療法は体質改善をして根本的に治そうとするものです。減感作療法によって7〜8割の患者さんが自覚症状を改善し、抗アレルギー薬などの薬を減量ないし中止出来ています。

具体的にどうすすめるの?

治療を開始してから数ヶ月の期間は週1回のペースで、徐々に増量していきます。そして一定の注射回数で副作用が無かった場合は、徐々に2週に1回、4週に1回と間隔を空けていきます。早い人では開始してから2か月くらいで治療効果が現れ始めるようです。この治療はスギ花粉の飛散が始まる3か月以上前から開始することが必要で、アレルギーの強い時期は始められません。

注射だけでなく錠剤での投与も可能

「毎週のように通院する時間は取れない」という人にオススメは「舌下免疫療法」です。初回の投与は医療機関で実施しますが、強い副作用が出ないようであれば、自宅での錠剤服用が可能になるので、医療機関に出向く回数は少なくてすみます。ただし、アレルギーの対象が限られる、治療期間が3年くらいかかるなど、さまざまな制約もあります。この治療を始められるのは6月〜11月の間となるので、花粉症が始まる前から考え始め、花粉症の大変な時期を過ごし、その後にどうするかを時間をかけてしっかり考えましょう。

    

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