「口腔ケア」と「口呼吸」ー免疫力と密接な関係

うがいよりも・・・

「手洗いうがい」というのは感染症予防の標語のようですが、実はうがいはあまり効果がありません。それより効果的なのは定期的な水分補給です。ウイルスは粘膜に張り付いて数十分で気管内に入り込むので、数時間に1回うがいをするより、30分くらいの間隔で少しずつ水やお茶を飲む方が効果的なのです。

関係なさそうだけど・・・

また、感染症とはまったく関係なさそうですが、じつはかなり大切なのが口腔ケアです。口腔内に細菌が増えると、鼻やノドの粘膜を覆っているタンパク質の膜が破壊され、ウイルスが付着しやすくなります。しっかり口腔ケアをすることでウイルスの侵入を防げるので、きちんと歯磨きや舌磨きも行ないましょう。また唾液がしっかりでるようにしておくことも大切です。唾液は細菌やウイルスを防御して、口腔内の汚れも洗い流してくれるからです。

口呼吸をしていると・・・

のどは食べ物の通り道であると同時に、呼吸する酸素の通り道です。空気に含まれるウイルスや細菌に常に晒されているので、病原体にかなり感染しやすい部位です。口呼吸をしていると異物を含んで冷たく乾燥した空気がそのまま気管や肺に取り込まれます。その空気には十分な湿り気がなく、バイ菌やアレルギーのもとが身体の中に入りやすく、細菌やウイルスが増殖しやすいのです。

鼻呼吸にするには

口呼吸になっている人は鼻呼吸に代えた方が良いのですが、急に変えるのは難しいものです。口を閉じて鼻で呼吸するには、口の周りの筋肉と舌を突き出す筋肉を鍛える必要があります。それには口を動かす、「あいうべ体操」がおススメです。口を楕円形にして大きく開き「あ〜」、前歯をむき出しにして口をグッと横に開いて「い〜」、唇を尖らせて前に突き出して「う〜」、最後に舌を思い切り前に突き出して「べ〜」とやりましょう。「あいうべ」の4つの動作を1セットとして、1日30セットが目安です。

    

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