女性ホルモン減少が引き起こす意外な症状とは?

「更年期障害」

女性とホルモンの関係で一番良く知られているのは「更年期障害」でしょう。女性ホルモンの分泌量は30代後半から徐々に減り始め、やがて閉経にいたります。日本人の閉経年齢はおよそ50歳でその前後の10年間に、顔のほてり、息切れや動悸、頭痛・めまい・吐き気、イライラ感や憂うつ感などの不定愁訴が多岐にわたり起こります。

「骨粗しょう症」

他に女性ホルモンの影響が強いものといえば骨粗しょう症です。女性は男性に比べて骨が細くて骨量は男性の80%しかなく、さらに閉経後の女性は女性ホルモンの減少によって骨が弱くなるのです。骨は40代50代になってから増やそうとしても増えません。30代までは骨が成長するので、この時期までに骨量を増やしておくことが大切です。しかし最近は偏った栄養摂取や無理なダイエットによって20代でも骨がスカスカの人が増えています。

大豆イソフラボン

大豆イソフラボンは、その化学構造が女性ホルモンのエストロゲンに似ているので、骨粗しょう症や更年期障害などに効果があると言われています。ただし摂取量が多すぎても問題ですので、安易にサプリメントでとらずに食事から摂りましょう。豆腐なら半丁、納豆なら1パックで十分な量を摂取できます。

コレステロールへの影響

意外なものとして女性ホルモンの影響が大きいのがコレステロールです。女性ホルモンには、血管を強くする、血管の収縮を抑制する、悪玉コレステロールを低下させるといった働きがあります。それによって、高血圧、高脂血症、動脈硬化などの生活習慣病のリスクを抑えています。しかし、閉経後に女性ホルモンは急激に少なくなり、なんと男性より少なくなるのです。更年期以降の女性は男性以上に高脂血症になりやすいのです。

    

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