琉球の健康のもと・・・サンゴが作り出す「硬水」

2009年までは長寿日本一

沖縄県は戦後のアメリカ文化の影響によりここ最近はメタボになっている人の割合も上がり、不健康な側面も増えています。しかし、1973年から2009年までは10万人に対する100才以上の割合が37年連続で日本一だったのです。この健康長寿については、琉球王国からの食文化の影響が考えられます。

琉球は硬水

琉球王国のお城といえば首里城ですが、お城が今ある場所に決められたのは良い湧き水が出るからということも大きな理由でした。日本の97%が軟水といわれているところ、このあたりはミネラル分の強い硬水が出るところが多いのですが、その理由は沖縄を取り巻くサンゴがその理由なのです。サンゴが堆積して石になったのが琉球石灰石で、首里城の一帯は琉球石灰石の上に立っているのです。その成分は炭酸カルシウムのため、その土壌から湧き出る水はカルシウムなどのミネラル豊富な硬水になるのです。

硬水の健康効果

硬水にはさまざまな健康効果があります。代謝を良くしたり脂肪を燃焼しやすくしたりする効果が期待できます。また、マグネシウムには便を軟らかくしてくれる作用があるので、便秘の改善にも良いといわれています。さらに、いろいろな研究でよれば、心筋梗塞などの心臓病、脳卒中などの脳血管障害などによる死亡率が少なくなるようです。

硬水には欠点も

ただし、硬度低減化施設などの働きによって、現在は沖縄県の水の硬度は低めになっています。硬水はさまざまな健康効果が期待できる一方で、胃腸に負担がかかりやすく、おなかが緩くなったりすることがあります。それに、飲みごこちに多少クセを感じることがあったり、石けんの泡立ちが悪い、髪の毛がゴワゴワしてしまうといったりしたことがあるのです。

   

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