それでも健康に欠かせない! 「太陽の光」

朝の光

ここまで光の良くない面をあげてきましたが、もちろん太陽の光には私たちにとって良い面もあります。それどころか、それがないと体調がおかしくなってしまう影響すらあるのです。それが朝の光です。それを説明するには、まず私たちの体内リズムについて知っておく必要があります。

ずれやすい生体リズム

私たちの身体には生体リズムと呼ばれる自然の変化に適応する仕組みがあり、その中でも概日リズムと呼ばれる約24時間周期のものが大切です。ただし、このリズムは24時間ちょうどではなく多少の時間のズレがあり、それだけでは少しずつ時間がずれて、数十日で昼夜が逆のリズムになる可能性もあります。このズレを毎日調整するために必要なものが朝の光なのです。

体内時計をリセット

朝に太陽の光を浴びることで体内時計はリセットされ、生体リズムが活動の方向に向かいます。朝起きた直後に目に入る太陽光を判断材料にして、身体はそれから約10時間、自身の身体を活動的な状態に保てるよう体温や血圧をコントロールします。そして太陽光を感知してから14時間ほどたつと、体内時計は脳に信号を送って体を休めるホルモンであるメラトニンの分泌を増加させます。その作用により1〜2時間後には眠くなるという仕組みになっています。

光を浴びないと・・・

体内時計が乱れると、自律神経がうまく働かないのです。自律神経は呼吸、消化、血流など大切な機能をコントロールする神経で、その働きは精密でデリケートです。何らかの影響ですぐに乱れてうまく働かなくなり、身体の不調となります。体調に大きな影響を与える自律神経、その自律神経に影響を与える生体リズム、その生体リズムに影響を与える太陽の光。つまり、太陽の光は健康に保つ上で欠かせない基盤になっているのです。

    

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