古は戦略的、今は健康的に役立つ 「鷹狩り」
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家康は「鷹狩り」を好んだと言われています。鷹狩りとは、鷹を使って野山にいるウサギやキジなどの獲物を捕らえる猟のことです。鷹狩りが戦いのシミュレーションとして役立っていたこと、鷹狩りと称して実は領地の視察をしていたことが理由ではないかと言われています。
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鷹狩りは、野山を歩きながら獲物を探し、獲物を見つけたら近くまで走り寄った上で飼い主が鷹を空に放ち、鷹が獲物を捕らえるというものです。鷹は捕らえた獲物を飼い主の元に運んではくれないので、鷹が獲物を捕った場所まで飼い主は取りにいかなくてはいけません。現代スポーツ科学の観点から調べると、こうした一連の動きが健康に役立っていたと考えられるのです。
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もともと野山を歩き回ることはアップダウンがあるので、非常に足腰に良い影響があります。そして、獲物が見当たらないときに、獲物を探しながらゆっくりと歩き回ります。その一方で、獲物が見つかると急いで近づくために、ダッシュするように急に思いっきり走ります。このゆっくり歩く、ダッシュをするという行動が、現代のインターバルトレーニングに近い動きになるのです。
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インターバルトレーニングとは、強弱をつけた運動を交互に行なうことで疲れにくい身体をつくる健康トレーニングです。強い運動をして心拍数が上げてまた下げる、つまり心拍数を意識的に上下させることで、心臓機能が高まり持久力がつくようにするトレーニングなのです。現代ではなかなか鷹狩りをするわけにはいきませんが、ハイキングの際に意識して部分的に早足で歩くなどすると、鷹狩りに近い効果が得られるかもしれません。
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