日常生活で鍛えよう 「インナーマッスル」

インナーマッスルの働き

最近とくに大切と考えられている筋肉がインナーマッスル(深層筋)です。一般的な腹筋運動はアウターマッスルの腹直筋を鍛えるものですが、それに対して、腹横筋はインナーマッスルで体幹を支えて内臓の位置を保つ働きがあります。腹横筋を鍛えるには、おなかを大きくへこませるドローインの動作が一番有効です。

ドローインの動き

ドローインはもともと腰痛のリハビリなどに用いる理学療法ですが、近年は体幹トレーニングとして注目を集めています。やり方はとても簡単で、背筋をまっすぐ伸ばし、肩を後ろにひいて、おなかを最大限にへこませます。効果を上げるには、自然な呼吸のまま正しい姿勢で取り組むことが重要です。はじめに後頭部と肩甲骨、二の腕、おしり、かかとの5箇所を壁にしっかりつけて立ちましょう。おなかをへこませる時には、肩を上げたり背中を丸めたりしないよう気をつけ、息は止めないようにしましょう。

いつでもどこでも実践

仕事中や電車の中、テレビを見ながら、ドローインはいつでもどこでも実践できます。回数や時間に決まりはありませんが、毎日つづけて、なるべく長く大きく何度もへこませましょう。筋肉は形状記憶しますので、使うほどに鍛えられて形状記憶が定着していきます。続けることで筋肉が活性化し、消費エネルギーが増えて、脂肪を燃焼させやすくなるのです。

腹筋を鍛えるには

ちなみに腹筋運動といえば、寝転んだ状態から上体を起こす動作を思い浮かべる人が多いでしょう。この動きは腹筋運動として一般的ですが、腕の振りや太ももの力を使うなどして反動をつけて行なうと腹筋への効果は半減します。立った状態や座った姿勢でも腹筋を十分に刺激できますし、電車の中や仕事の合間を利用してできるだけ頻繁に取り組んだ方が良いのです。

    

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