弥生人のような頑丈なアゴを目指そう!

時代とともにアゴが華奢に

遺跡から発掘された弥生人の頭蓋骨は、大きな歯と頑丈なアゴが大きな特徴です。ところが、これが時代とともに変化していき、江戸時代には弥生人に比べてかなり顔が狭くなります。それも上流階級ほど顔が華奢になっているのです。理由として考えられるのは食べ物が軟らかくなったということです。

イノシシ肉とハンバーグの違い

現代では上流階級だけではなく、国民全体として顔が華奢に、特にアゴが細い人が多くなっています。弥生人の主食として考えられているイノシシの肉焼きと、現代人がよく食べるハンバーグの噛む様子を比較した実験があります。すると、イノシシ肉の方が、噛む力も2倍、噛む回数も2倍かかることが分かりました。食文化の発展で柔らかいものが多くなり、結果として私たちのアゴは弥生人のそれよりも退化しているのです。

アゴは小さくて歯が大きいと・・・

現代の私たちの特徴として、アゴは小さくなっても歯が大きいという点はそのまま残っています。そのため歯並びが悪くなりやすいのです。歯並びが悪くなることで虫歯も増えやすいという面もあります。さらには、アゴが狭くて寝ている間に舌がのどの奥に入り呼吸できなくなってしまう、睡眠時無呼吸症候群にもなりやすいといった弊害もあります。

アゴを鍛えるには

大人になってからも、アゴ周辺の筋肉を鍛えることは出来ます。そのためにオススメなのが「あ・い・う・べ・体操」です。10回を1セットとして1日に3セット行ないましょう。「あ」は舌骨の筋肉を、「い」は横に引っ張る筋肉を、「う」は唇の周りの筋肉を、「べ」は舌の筋肉を鍛えます。噛むことはその他にも、脳の刺激になって認知症の予防になったり、唾液が出ることによって虫歯の予防になったり、色々とメリットが多いのです。

    

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