心配になったら、まず総合診療科へ


放置は危険

だるさがつらいと感じていても、どういう診療科で相談すれば良いのか分からずに放置してしまう人もいるかもしれません。一番良いのは「総合診療科」のある病院を探すことです。この科では特定の臓器に限定せずに全身を多角的に診断してくれます。長い間放っておくと病変が進んでしまう場合もあるので、気になった場合は迷わず総合診療科を受診しましょう。

うつ病の場合も

だるさが身体の病変から起きている以外に考えられるのが精神的な原因です。総合診療科では、不眠があるかないかを確認することが多いようです。寝付きが悪くないか、必要以上に朝早く目が覚めていないかが気になる点です。だるさに加えてこうした不眠の症状がある場合に疑われるのがうつ病です。抑うつ気分がずっと続いたり、趣味を楽しんだりといった気分転換が出来なくなったりするのも特徴です。

うつ病と間違われやすい病気

ただし、たとえ身体の病気が原因であっても見逃されてしまい、うつ病と間違われてしまうこともあるようです。比較的新しく発見されにくい病気もあるので、それらの代表的な病気を知っておきましょう。例えば、慢性副腎皮質機能低下症です。左右の腎臓の上にある副腎から分泌するステロイドホルモンが慢性的に少なくなる病気です。不足するホルモンを補充する治療法がありますが、気づかずに重症化すると、血圧が下がり命に関わることもあります。

慢性疲労症候群

血液や画像検査でどの臓器や器官にも異常が見つからず、うつ病でもないのに、何も出来ないほど猛烈にだるい状態が長期に続くという症状もあります。こうした場合は慢性疲労症候群が疑われます。発症原因が解明されていない厚生労働省の指定疾患で、原因がはっきりしないので治療法も確立していないのですが、認知行動療法や漢方が有効な症例もあります。

    

マガジン表紙へ